腸内細菌と睡眠

腸内細菌と睡眠

腸内細菌

近年、腸は「第2の脳」だということや、「腸と脳が繋がっている」ということ、「腸脳相関」などのワードが注目される様になってきました。

ヤクルト1000が、急速に流行ってきたのも、まさに腸内細菌を整えて”ストレス緩和+良い睡眠”を手に入れたいということが要因であると考えられます。

今回は

ということをご紹介していきます。

脳と腸は繋がっている

「腹が立つ」「腹黒い」「腹の虫が治らない」など、お腹を使った感情を表す言葉があるように、実際に脳(感情)とお腹(腸)をつなげた言葉が昔から使われてきました。

日常生活の中でも、例えば緊張するプレゼンの前にお腹が痛くなったり、下痢をしたり、

旅先でお腹の調子がいつも通りではなくなったり、不眠になってしまうことを経験した頃があると思います。

ここまで聞くと、精神的なことが腸に影響を及ぼしているというように思われますが、

腸が脳(精神)に影響を与えているというケースもあるのです。

最近では「腸脳相関」という言葉が台頭してきました。

腸と脳は相互的に影響し合っているということを表しています。

その相互関係の実際を詳しく見ていきます。

ここが解明されてくると、不眠を解消するためのカギが見えてきます。

脳と腸はなぜ関係がある?

腸と脳は

自律神経

内分泌(ホルモン)

免疫

の3柱で繋がっています。

 

自律神経(自立神経)→腸は第1の脳!

腸には自律神経が分布しています。厳密には

大内蔵神経という交感神経と

迷走神経とよばれる副交感神経の二つの自律神経が分布しています。

また、カハールの間質細胞と呼ばれる、通称”自立神経”が存在します。

自立という名の通り、カハールの間質細胞という細胞は、脳の指令がなくても自立して腸を動かすことのできる細胞です。

新生児でも消化活動がスムーズに行われるのはこの細胞のおかげなのです。

また、この世の生物の中には、脳がなくても生きることのできるものは存在しますが、

腸がなくて生きられる生物は存在しません

進化の過程で、必ず腸は存在するのです。

この理由から、腸は本当は第1の脳では?とも言われているのです。

神経や細胞たちが腸から脳へ信号を送っているのです。

腸で起こったことは、脳に伝えられるという仕組みが出来上がっているため、

腸の環境を整えることは、生きる上で、そして不眠を治すうえで欠かせないことになってきます。

 

睡眠に重要なホルモンは90%が腸で作られている!

睡眠に大切なホルモンの1つにセロトニンという物質があります。

セロトニンの詳しい解説はこちらから

このセロトニンは90%が腸で作られています。

それらが腸から脳に運搬されていって感情やストレスのコントロールをしたり、

メラトニンと呼ばれる、睡眠の質を高めるには必須のホルモンを生成したりするのです。

(*実際にはセロトニンの元となる5ーHTPという物質が脳に運ばれて、脳でセロトニンが作られています。また、腸内ではドーパミンやノルアドレナリンの元であるLードーパと呼ばれる物質も作られていおり、これも脳に運ばれて脳内でドーパミンやノルアドレナリンが生成されます。)

セロトニンは色々な方法で腸内で作られています。

EC細胞(腸クロム親和性細胞)と呼ばれる細胞は、セロトニンを作る細胞として知られています。このEC細胞は短鎖脂肪酸で活性化し、セロトニンの合成を促すといわれています。

また、腸内に存在する腸内細菌はこの短鎖脂肪酸をはじめ、神経の興奮を抑えるGABAや細胞の成長や維持に関連のあるポリアミンと呼ばれる物質を生成してくれます。

さらに腸内細菌自体がセロトニンもを作ってしまうのではないかともいわれてきているほど

腸内細菌を良い環境にしておくということは、不眠にとっては欠かせないことなのです。

面白いことに、腸内を無菌状態にしたマウスは神経細胞の成長を促すと呼ばれるBDNFという物質が少なるという研究がでています。また、記憶を司る海馬や睡眠や痛みの抑制、判断力などを司る前頭葉ではセロトニン、ノルアドレナリンの濃度が低いということもわかっています。

腸内細菌は脳を育てるのです。

腸内の細菌が脳と密接に関係していて、かつ睡眠にも大いに関連していることがご理解いただけたと思います。

(ちなみにコルチゾールというストレスに対抗するホルモンがあるのですが、それを出せ~と命令するのは脳だと考えられていました。ですが、腸からも、コルチゾールを出すための指令を出すホルモンが検出されており、脳と腸はそれぞれ独立しながらも、密接に関係していることがよくわかります。)

 

腸は免疫の宝庫!

腸には体にある免疫細胞の70%ほどが存在しているといわれています。

主に、外から入ってくる細菌や、食べ物に含まれる毒性のものの侵入を防いでくれます。

脳では見た目や匂いで毒があるか?食べて良いか?ということを判断しますが、腸では免疫細胞や神経細胞が自ら判断して、下痢を起こさせたり、吸収を抑えてくれます。

また、腸内細菌由来の短鎖脂肪酸などが、関節炎を抑えてくれるということがわかってきています。

また、アレルギーを抑制してくれる効果もあるので、自己免疫疾患(リウマチなど)やアレルギーで睡眠を妨げられるような方は、腸内細菌を整えることで、睡眠の質を改善できることが期待できます。

腸内細菌の整え方

これまで腸内細菌というワードをたびたび出してきましたが、どうすれば腸内細菌を整えられるのでしょうか?!

そもそも腸内細菌は、

・善玉菌20%→腸を良好な状態に保つ。悪玉菌の抑制。消化吸収の手助け

・悪玉菌10%→腸内の腐敗を進めたり、炎症を起こす。

・日和見菌70%→善悪どちらにもなれる菌

に分類されます。

腸内細菌を整えるというのはつまり

善玉菌をなるべくキープして、日和見菌を善玉菌にしておく」ということがカギになります。

善玉菌には種類があります。

・乳酸菌(アシドフィルス菌・フェーカリス菌など)

・ビフィズス菌(ビフィダム菌・ロンガム菌など)

・酪酸菌

また、食物繊維は善玉菌を増やす重要な栄養素になります。

水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維に分類されます。

これらの食物を上手に摂ることで、腸内細菌を整えることが期待できます。

腸内細菌がガラッと入れかわるにはおおよそ2週間の期間が必要です。

1日たくさん腸内環境を良くする食べ物を食べたからといって変わるわけではありません。

続けて食べることで、腸内が良い環境を覚えていき定着するのです!

 

ちなみに流行りのヤクルト1000ですが、

乳酸菌が1000億個含まれているためヤクルト1000と呼ばれています。

ストレス緩和や睡眠の質向上という効果が記載されているのは、腸内細菌が整うことで、ホルモンバランスや自律神経も整っていくからだと推測されます。

一方で、ヤクルト1000は100mlあたりの計算でいくと、糖の量がコーラよりも多いといわれており、飲んだ後の一時的な低血糖により眠くなるのではという声もあります。

しかし、しっかりと続けていけば、腸内環境の変化が起き、表記通りの効果が期待できると言えるでしょう!

鍼とカイロで腸を整える

ここまで腸と脳の関係について、紹介してきました。

「腸脳相関」という言葉がありますが、正確には「腸ー脳ー腸内細菌ー睡眠相関」と

いっても良いくらい全てがリンクしていると言えます。

不眠にはいろいろな種類がありますが、

今回紹介したような、腸の働きの低下やセロトニン不足、脳の機能低下などが原因の方へは

それらに対して鍼やカイロプラクティックをしていきます。

主に

腸を整える鍼・脳を刺激する鍼・脳と神経をリンクさせるカイロプラクティック

をおこなっていきます

 

・腸を整える鍼

腸を刺激するといっても、お腹に直接鍼をするわけではありません。

腕や脚、背中に鍼をすることで、間接的に腸を刺激していきます。

腸の働きが阻害される要因は

・血流障害

・神経の通りが悪い

・筋肉の硬さ

に分かれます。

 

血流障害

→お腹には門脈と呼ばれる栄養が運ばれる大切な血管があります。

しかし、その門脈は血管が細かったり、入り組んでいて詰まりやすい構造になっています。

そこの通りをよくすると、腸内細菌の餌となる栄養素がスムーズに腸に行き届いて腸の働きを良くしていきます。

 

神経の通りが悪い

→腸にいく神経は脳幹と呼ばれる場所や、胸椎や腰椎と呼ばれる背骨から出ています。

脳幹からは迷走神経と呼ばれる副交感神経。

背骨からは大内蔵神経と呼ばれる交感神経がでています。

例えば、迷走神経が緊張してしまい副交感神経の機能が阻害されてしまうと、腸の運動が低下してしまいます。

迷走神経は横隔膜を貫く性質があることから、鍼で呼吸がしやすいようにすると正常な働きに戻ることがあります。

また、迷走神経の始まりである脳幹やその他の経過点に対してもアプローチすることで、副交感神経を整えます。

背骨の動きが悪いと交感神経が阻害されて、腸が過敏になりすぎることがあります。

逆に交感神経が強く反応していると、腸の機能が低下するということもあります。

背骨の周りに鍼をする+カイロプラクティックをすることで交感神経を整えることができます。

患者様のその日の体の具合や、交感神経が優位か?副交感神経が優位か?ということを正確にチェックし的確な施術をすることで腸を整えていくことができます。

 

筋肉の硬さ

腸の筋肉は主に自律神経によって活動します。副交感神経が優位ならば、筋肉はたくさん動き、交感神経が優位であれば、筋肉は動きません。

交感神経が優位だと、腸の筋肉のみならず全身の筋肉が硬くなります。

ですから、全身の筋肉の緊張を鍼で取り除くことも、結果的に消化の活動を手助けするのです。

これらの鍼をすると、腸の動き、働きが良い状態になりますので、

セロトニンの分泌や自律神経の調節が促されますので、不眠に対して大変効果が期待できます

 

・脳を刺激する鍼

ストレスを感じたり、慢性的な不眠、スマホのいじりすぎ、慢性的な痛みなどを持っている方は、脳の中の背外側前頭前野(DLPFC)と呼ばれる部分が萎縮してしまいます。

また、過敏性腸症候群の方や強いストレス、トラウマを持っている人は前頭葉眼窩皮質(OFC)と呼ばれる部分の機能が低下します。

さらに、視力が昔から悪い人や、怒りっぽい人(セロトニンの分泌異常)は前頭前野腹内側皮質(VMPFC)が機能低下していたり萎縮したりしています。

DLPFC・OFC・VMPFCは腸や睡眠に問題があると、機能低下したり萎縮する場所なのです。

場所で言うと生え際のあたりになります。

ここの部位に鍼をするとそれらが刺激されて活性化されます。

(脳は頭蓋骨で守られているので、頭皮の針はとても安全です。)

腸の問題があり、かつ慢性的な不眠で悩む方には、この頭皮の鍼をすると全身リラックス状態ができて、良い眠りを得ることが期待できます。

また、セロトニンを作るにはリズム運動が適しているため、鍼に気持ちの良い強さ、リズムで電気を流すと、セロトニン合成も期待できます。

不眠に悩む方にとっては最高の治療法と言えるでしょう。

 

・脳と神経をリンクさせるカイロプラクティック

背骨に傾きやずれがあると、神経の働きが低下してしまいます。

そうなると、腸の指令は脳にうまく届かず、不眠になってしまうということが起こり得ます。

その問題の箇所を矯正することで、腸内の状態をより良くしていくことができます。

 

鍼とカイロプラクティックを組み合わせることこそ、最高の施術です。

 

ぜひ慢性的に睡眠にお悩みの方はお試しください。

睡眠の質の低下・不眠・仮眠・中途覚醒など睡眠でお悩みの方はぜひご利用くださいませ

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